CFD 今日のポイント 何を学ぶ?

白金(プラチナ)が高騰!? チャートを使って動きを解説

はじめに

 ここでは、最近プラチナが高騰している原因をテクニカル、ファンダメンタルの視点から解説していきます。

 実際に取引している方はもちろん、取引したことのない初心者の方も、この記事で取引のイメージをしていただければと思います。

 毎週、為替や日経平均、金などを解説していきますので継続して勉強し、取引で活用してみてください。

プラチナとは

 プラチナとは、希少な貴金属で、自動車の触媒コンバーターや宝飾品、投資商品としての需要が高いです。

プラチナの価格が上がる要因

  1. 産業需要:自動車産業での触媒需要が増加しています。特に、触媒でのプラチナ使用が増えている点が注目されます​​。
  2. 投資需要:経済の不確実性が高まる中で、安全資産としての需要が増えています​​。
  3. 供給制約:南アフリカの電力問題やロシアの生産問題など、主要生産国での問題が供給を制限しています​​。

プラチナの価格が下がる要因

  1. リサイクルの増加:使用済みの自動車触媒からのプラチナ回収が進んでおり、新たな供給源となっています​。
  2. 他金属への代替:特にパラジウムやロジウムがプラチナの代替として使用され始めています​。
  3. 米ドルの強さ:米ドルが強いと、ドル建てで取引されるプラチナが高価になり、需要が減少します​。

チャートで解説

 現在、プラチナは供給不足が続いており、特に自動車産業からの需要が高まっています。

 2024年のプラチナ市場は、供給が前年比で1%減少し、需要は依然として供給を上回っている状況です。

Screenshot

 これは、プラチナの日足の値動きです。

 2023年6月から2024年4月まで大きなレンジが形成されました。今まではレンジの上値で売り、下値で買いで大きな利益を上げることが可能でした。

 しかし、①でこの大きなレンジがブレイクされました(2024年4月)。レンジが長ければ長いほどブレイクしたときの破壊力は大きいです。今回も例外なく高騰しました。

 ②で、損切の売りと、戻りの新規売りが重なり下落。

 ③でレンジのレジスタンスラインがブレイクされたことでサポートラインに代わり、ラインにタッチして再び高騰しました。直近高値を更新したことで明らかな上昇トレンドへとなりました。

 ※大きなレンジのサポートライン、レジスタンスラインもブレイクされると強力なラインとなる。

これからの展望

 今後のプラチナ価格に影響を与える可能性のあるいくつかの要因を踏まえて、その見通しについて解説します。

短期的な見通し

 2024年に入り、プラチナ価格は一定の変動を示しています。

 特に自動車産業からの需求の増加や、燃料電池車への応用拡大などがポジティブな影響を与えています。

 しかし、グローバルな経済状況の不確実性や、他の貴金属への代替増加などが価格を押し下げる要因となり得ます。

中期的な見通し

 プラチナの供給不足は今後数年間持続する可能性が高く、これが価格を支える要因となるでしょう。

 特に、南アフリカの生産が安定せず、リサイクル供給も減少していることが背景にあります。加えて、自動車産業でのパラジウムからプラチナへの置き換えが進むことも、プラチナ需求を支える要因となります。

長期的な見通し

 2030年までの長期的な見通しでは、プラチナは持続的に需要が見込まれる一方で、供給面の問題が完全に解消されることは難しいと予測されます。

 プラチナは環境技術、特に緑の水素の生産など新たな技術で重要な役割を担うことが期待されています。これらの技術が普及するにつれて、プラチナへの需要はさらに拡大する可能性があります。

 これらの要素を踏まえると、プラチナ価格は中長期的には上昇傾向を見せる可能性が高いですが、市場の変動には注意が必要です。これらの市場動向を注意深く監視し、適切な投資戦略を立てることが推奨されます。

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